
マンチェスター・ユナイテッド スタメン | |
1 | ダビド・デ・ヘア |
29 | アーロン・ワン=ビサカ |
2 | ビクトル・リンデロフ |
5 | ハリー・マグワイア |
23 | ルーク・ショー |
39 | スコット・マクトミネイ |
17 | フレッジ |
11 | メイソン・グリーンウッド |
18 | ブルーノ・フェルナンデス |
10 | マーカス・ラシュフォード |
7 | クリスチアーノ・ロナウド |
交代選手 | |
11→6 | グリーンウッド→ポール・ポグバ |
10→20 | ラッシュフォード→ディオゴ・ダロ |
18→21 | B・フェルナンデス→エディンソン・カバーニ |
リバプール スタメン | |
1 | アリソン |
66 | トレント・アレクサンダー=アーノルド |
5 | イブライマ・コナテ |
4 | フィルジル・ファン・ダイク |
26 | アンドリュー・ロバートソン |
14 | ジョーダン・ヘンダーソン |
7 | ジェームズ・ミルナー |
8 | ナビ・ケイタ |
11 | モハメド・サラー |
20 | ディオゴ・ジョタ |
9 | ロベルト・フィルンミーノ |
交代選手 | |
7→17 | ミルナー→カーティス・ジョーンズ |
8→15 | ケイタ→アレックス・オックスレイド=チェンバレン |
9→10 | フィルミーノ→サディオ・マネ |
いまやナショナルダービーと言われるほど伝統の一戦となった、リバプール対マンチェスター・ユナイテッド。
今シーズンはシーズン序盤の第9節で両チームが激突しました。
本記事では、歴史に残る一戦となった両チームの戦いを試合を分けたターニングポイントとともに解説していきます。
【試合前分析】好対照な両チームの対戦
いまだプレミアリーグ無敗と好調を維持するリバプールに対し、マンチェスター・ユナイテッドはここ3試合で2分1敗と調子を落としています。
リバプールのユルゲン・クロップ監督は、新加入のイブライマ・コナテを第5節のクリスタル・パレス戦ぶりにセンターバックで起用。今シーズンリーグ戦1試合出場のニューカマーを大一番でスタメンに据えました。さらには、リーグ戦8試合で5ゴールと絶好調のマネをスタメンから外すというチャレンジングな采配を見せました。
対するマンチェスター・ユナイテッドは、ここまで印象的な活躍を見せてきたセンターバックのラファエル・ヴァランが怪我で欠場した以外は、ほぼフルメンバーといえる陣容でスタートしました。
好調リバプールに対して、マンチェスター・ユナイテッドはホームアドバンテージを活かして戦いたいところ。
それでは両チームのスタメンを見ていきましょう。
【試合概観】伝統の一戦は一方的な試合に
マンチェスター・ユナイテッドのサポーターたちにとっては悪夢のような夜だったに違いありません。リバプールがホームチームを5-0で下しました。プレミアリーグでマンチェスター・ユナイテッドが5点差で敗れたのは史上初。さらに長年リーグの覇権を争うライバルチームに大敗したとなれば、負ったダメージは計り知れません。
前半開始早々の5分にナビ・ケイタにゴールを決められ先制を許すと、13分にもジョタにゴールを許し立て続けに失点を喫してしまいます。
試合開始直後の2点はホームチームに精神的大ダメージを与えたのか、マンチェスター・ユナイテッドに覇気はなく、リバプールが試合を完全に支配します。
そして前半終わってみれば4-0。後半開始直後の50分にモハメド・サラーにこの試合3点目となる得点を決められ5-0となります。さらに60分にはポールポグバも退場。当然マンチェスター・ユナイテッドには反撃する気力は残っておらず、試合はそのまま終了しました。
記録にも記憶にも残るであろうこの一戦。試合前の両チームの状態には差があったとはいえ、お互いプレミアリーグでは屈指の実力をもったチームであることは間違いありません。
では、なぜこのような大差がついてしまったのでしょうか。試合を分けた4つのターニングポイントをご紹介していきます。
【ポイント①】前半開始早々に訪れたチャンスを決めきれず
ホームチームが前半開始早々に訪れたこのビッグチャンスをしっかりと決めきることが出来ていれば、歴史的大差となったこの試合の行方は大きく変わっていたかもしれません。
前半4分、フレッジが中盤のこぼれ球を拾うと即座にクリスチアーノ・ロナウドに縦パス。受け取ったポルトガル代表のレジェンドがメイソン・グリーンウッドに落とすと、そのままフリーのブルーノ・フェルナンデスへと展開します。しかし、ポルトガル代表MFが放ったシュートは枠外へと飛んでしまいます。
試合が始まって間もないこともあり、このミスは目立っていないかもしれません。しかし、このビッグチャンスをしっかりと決めきることが出来れば試合の行方は大きく変わっていたに違いありません。
現にこのチャンスが訪れるまでの時間帯は(たった3分しかありませんが)、マンチェスター・ユナイテッドが試合を支配していました。もしB・フェルナンデスがこの決定機をものにしていれば、ホームチームが主導権を握っていた可能性は大いにあります。
スポーツの世界でイフを考えるのはナンセンスではありますが、歴史的大差で試合に勝利したチームはマンチェスター・ユナイテッドだったかもしれません。
【ポイント②】ディフェンスラインに決定的なミスが生まれる
前半5分にアウェイチームに失点を許したとはいえ、この1点だけでは試合の行方はまだまだ分かりませんでした。
当然リバプールは勢い良く攻め込んでいきましたが、ユナイテッドも鋭いカウンターをしかけ(ビッグチャンスには至りませんでしたが)、まだまだホームチームが気落ちしている様子はありませんでした。
しかし、リバプールのアンドリュー・ロバートソンが大雑把に蹴りこんだクロスをセンターバックのハリー・マグワイアとサイドバックのルーク・ショーがお見合い。こぼれ球をナビ・ケイタに奪われてしまいます。そしてサイドでフリーとなったトレント・アレクサンダー=アーノルドに展開されると、イングランド代表ディフェンダーはペナルティエリア内にクロスを送り込みます。この良質なクロスをディオゴ・ジョタがゴールに流し込むのは難しいことではありませんでした。
1失点目のすぐ後、試合の行方を再びホームチームに取り戻せるかもしれなかった時間帯に、ディフェンスラインのミスによって2失点目を喫してしまったのは非常にもったいと言わざるを得ません。
【ポイント③】アウェイチームに生まれた隙をつけず
2失点目により試合の態勢は決したように思われましたが、アウェイチームに少しの隙が生まれました。
前半27分、それまで積極的守備と堅実なボール配給で中盤で存在感を発揮していたジェームズ・ミルナーがハムストリングの怪我により負傷退場してしまいます。そしてベテランMFと交代した若手のカーティス・ジョーンズは、この大舞台に緊張していたのか、ボールが明らかに足についていない様子でした。
その影響もあってか、2得点を奪ったにも関わらず、リバプールは思うようにボールを支配できない時間帯が続きました。
しかし、マンチェスター・ユナイテッドはアウェイチームに生まれた隙をつくことが出来ませんでした。すると徐々にボールを支配し始めたリバプールが前半38分に3点目を奪います。
ミルナーが交代した26分から3点目が入った38分の間に生まれた決定機は、マンチェスター・ユナイテッドに多く生まれていました。再びイフの話になってしまいますが、この時間帯にマンチェスター・ユナイテッドが反撃を狼煙を上げていれば、ホームチームが勝ち点を奪うチャンスがあったかもしれません。
【試合まとめ】ホームチームはチャンスを活かすことが出来ず
この記事では試合を分けたターニングポイントを3つ紹介していきました。
振り返ってみると、マンチェスター・ユナイテッドが数多くあったチャンスの1つを前半のい早い時間帯に決めきることが出来ていれば、試合の展開は大きく変わっていたに違いありません。
リバプールの圧勝に終わった伝統の一戦。ライバルチームに完敗し、監督の進退まで問われているユナイテッド。一方のアウェイチームもナビ・ケイタとジェームズ・ミルナーが負傷退場し中盤の選手層に不安が生まれるなど、諸手を挙げて勝ちを喜べるような状況でもありません。
大差がついたとはいえ、1試合の出来事には変わりありません。むしろ重要なのは、これからいかにして行動していくかでしょう。両チームの今後に注目が集まります。
