
3月12日に開幕するJ3リーグ。今季は昨季より3チーム増えて、18チームでリーグを戦います。かつてJ1を戦った松本山雅FCもいるため、注目度が高いJ3。今回は開幕前ということで、2022年の優勝チームを予想・考察していきます。
※個人的な主観を含む内容になっています。
あくまで予想ですので参考程度にお考え下さい。
(2022年2月15日時点での内容です)
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J3の優勝予想チームとは?
今回、優勝予想に挙げるチームは以下の4チームです。
- FC岐阜
- SC相模原
- 松本山雅FC
- カターレ富山
それでは、それぞれ解説していきます。
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FC岐阜

1チーム目はFC岐阜です。多くのファンからも今年の大本命と見られています。
FC岐阜を挙げた理由は、大型補強を行ったからです。J3のチームながら、浦和レッズを退団した宇賀神選手、ヴィッセル神戸を退団した田中順也選手など、2カテゴリー上のチームから実績のある選手を補強しました。契約満了で退団したとは言え、J1チームが取ってもおかしくない選手たちです。
それに加えて、YS横浜から昨季22試合6ゴール1アシストのFWンドカ・チャールス選手などJ3で活躍した選手も補強しています。このように今冬の補強による戦力を見ると、他チームより頭1つ抜けていると言えるでしょう。
もちろんレベルの高い選手を集めれば必ず勝てるという訳ではありません。しかし、J3では反則級の選手を揃えた岐阜にかかる期待はとても大きくなります。
懸念点
ベテラン選手がJ3の環境でどれだけ戦えるかという懸念点があります。なぜなら、J3にはフィジカル重視という特徴があるからです。ハードワークをするチームが多く、肉体的な疲労も大きいと予想されます。ベテランにとっては、ある意味過酷なリーグです。そのため、新加入の田中選手や宇賀神選手がJ3の環境に慣れることができるかがポイントとなるでしょう。J3に慣れ、レベルの高いプレーを出せればチームが強くなることは間違いありません。
また、昨季J3得点王の川西翔太選手が移籍をしています。これも穴埋めとなる選手が出てこなければ懸念点となるでしょう。
キーマン
FC岐阜のキーマンは、今季から就任した三浦俊也監督です。J1やJ2での監督経験があり、コンサドーレ札幌ではJ2優勝もしています。Jリーグでの監督を務めるのは、2011年にヴァンフォーレ甲府を離れた時以来です。昨季まではFC岐阜のチーム統括本部長とテクニカルディレクターを兼任していたため、チームの内情を把握している点はプラスになるでしょう。戦力は十分なため、後は監督がどう采配するかがポイントです。
また、新加入のンドカ・チャールス選手と藤岡浩介選手もキーマンです。先述のように、FC岐阜からは昨季の得点王が移籍をしています。そのため、新加入の選手がその穴埋めとなるくらい点を取れるかも大事になってくるでしょう。特に藤岡選手は、昨季得点ランキング2位のため大きな期待がかかります。
SC相模原

2チーム目はSC相模原です。SC相模原は昨季J2で19位で、J3に降格となりました。
SC相模原を挙げた理由は、昨季最後まで残留争いをしていたチーム力と監督の続投にあります。
SC相模原は昨季初めてのJ2挑戦で、一年での降格となってしまいました。しかし、成績不振などによる監督交代もあったものの、残留争いは最終節まで粘ったのです。最終節で勝利を収めていれば、残留の可能性もありました。また、昨季は通常とは違う4チーム降格というレギュレーションだったことも影響しています。もし通常通りの2チーム降格であれば、SC相模原は降格をしていません。このことからもSC相模原は、今季降格してきたチームの中でも一番J2に近い戦力、チーム力を持っていると言えます。
また、SC相模原は昨季途中より就任している高木琢也監督の続投が決まっています。監督の続投はチームにとって一番の補強と言えるでしょう。高木監督は過去に、横浜FCやV・ファーレン長崎でJ2からJ1への昇格経験があります。長年J2のいろいろなチームを指揮してきた、実績も経験も十分すぎる監督です。直近の好成績であれば、2019年に大宮アルディージャでJ2の3位となっています。
昨季こそJ3降格となってしまいましたが、途中就任後の成績でシーズンを戦えていたら降格はしていません。6勝9分11敗と26試合で勝ち点は27。1試合勝ち点1の計算であれば42試合で勝ち点42を稼げています。これは残留チームと同じ勝ち点です。
昨季J2で最後まで戦っていたチーム力、そしてJ1昇格経験もある優秀な監督。この2つを兼ね備えているSC相模原は順当に上位に来ると予想します。
懸念点
SC相模原の懸念点は、人の入れ替わりの多さです。補強は十分に成功していますが、代わりに退団する人も多くいました。例えば、昨年32試合出場4ゴール1アシストを記録したFWユーリ選手がその1人です。外国人選手はJ3において大きな武器になります。昨季は途中出場も多かったのですが、ユーリ選手の退団は少し痛いでしょう。
選手が入れ替わるということは、チーム作りも振り出しに戻るということでもあります。新加入の選手も交えたチーム作りをいかに早くできるか、これが優勝や昇格のポイントとなってきます。
キーマン
キーマンには、新加入の船山貴之選手を挙げます。船山選手は昨季J2のジェフ千葉で38試合出場。8ゴール2アシストという活躍を見せています。34歳というベテランではありますが、直近のJ2で活躍を見せた選手が、いかにJ3で活躍できるか注目です。
松本山雅FC

3チーム目は松本山雅FCです。松本山雅は昨季J2から降格し、今季初めてJ3を戦います。J1で戦った経験もあるため、J3のチームの中では一番ネームバリューがあるチームと言えるでしょう。松本山雅を候補に挙げた理由は、資金力と安定した戦力にあります。
松本山雅はJ3の中では突出した資金力を持っています。例えば、2020年の営業収入は19億2800万円で、これはJ2で6位の数字です。同じ年、J3の一番の営業収入はFC岐阜の8億5300万円でした。このことからも、いかに松本山雅が財政規模の大きいクラブか分かります。
資金力があるということは、大きな補強もしやすいということです。例えばシーズンが始まりチームが上位に行けなかった場合、夏の補強でテコ入れをすることができます。資金力があれば外国人助っ人も獲得しやすいため、チームの強化も容易に行えます。今冬の補強はどちらかと言えば大人しいものでした。しかし、チームが上手くいかなかった場合に、変化をつけられる資金力があるというのは他のチームにはない武器です。
また、冬の補強で大きく目立ちはしませんでしたが、戦力のレベルはやはり高いです。移籍してきた選手には、過去に松本山雅に在籍したMFパウリーニョ選手やモンテディオ山形で昨季23試合に出場したGKビクトル選手がいます。堅実に後ろを固める補強ができていることは、J3を戦う上でプラスとなるでしょう。また、FWにはルカオ選手というフィジカルが強い助っ人もいます。昨季は怪我もあり4試合しか出場がありませんでしたが、J3の舞台で通用する可能性はかなり高いです。
本来、松本山雅のクラブ規模を考えると一年でのJ2復帰は必須項目です。そのためチームとしても、何が何でも復帰するために死力を尽くすでしょう。
懸念点
懸念点は、J3初挑戦だということです。J3のフィジカル重視の環境に苦戦する可能性も十分にあります。例えば、同じ降格組のSC相模原はJ3の舞台を経験しているため、J3の戦い方も知っているでしょう。しかし、松本山雅にはそのアドバンテージがありません。J3の対応に苦戦すれば、中位以下に落ち込むことも考えられます。
また、昨季はあまりチーム状態が良いとは言えませんでした。昨季のチーム状態を払拭できているかという点も、大切な要素となってくるでしょう。
キーマン
キーマンは先述したFWのルカオ選手です。2020年、J2ツエーゲン金沢時代には24試合で10ゴールという活躍をしています。J2でシーズン10ゴールを決める能力があるため、順当に活躍すればJ3ではそれ以上に点を取れるでしょう。
昨季J3の得点王は13得点でした。もちろん今季は試合数が昨季と違うため単純には比較できません。しかし、J2で2桁得点ができるルカオ選手であれば、得点王クラスの活躍も期待できます。松本山雅が優勝・昇格を狙う上で、とても大切な選手です。
カターレ富山

4チーム目はカターレ富山です。カターレ富山は昨年J3で4位。昇格した2位と惜しくも7ポイント差という成績でした。カターレ富山を候補に挙げた理由は、監督の継続と充実した補強があるからです。
カターレ富山は、昨季より就任している石崎信弘監督の続投が決まっています。石崎監督は長年J1やJ2で監督を務めていました。2019年には藤枝MYFCで、J3でも3位という成績を残しています。昨季は就任1年目にして4位という成績を残したことからも、監督としての実力がわかるでしょう。その石崎監督の2年目ということもあり、チームにより磨きがかかることが期待されます。
そしてカターレ富山は、今冬FC岐阜に続いて大補強を行いました。例えば、昨季J3得点王のFW川西選手やJ2に降格した横浜FCからMFアルトゥール・シルバ選手を獲得しています。アルトゥール・シルバ選手は、2020年にはFC東京で主力として29試合に出場しています。この補強によって、カターレ富山のセンターラインはかなり強固なものとなるでしょう。このように戦力面で見ても、カターレ富山は今季の上位候補です。
補強も充実しており、監督も2年目ということで昨季に続く躍進に期待ができます。
懸念点
懸念点としては、去年後半の失速があります。昨季第24節から最終節までの7試合の成績は、1勝4敗2分というものでした。1節から23節までの敗戦数が4敗だったため、いかに最後に失速したかが分かります。今季、序盤から中盤にかけて良い成績が残せた場合、この終盤にどれだけ勝ちを積めるかという所がポイントとなるでしょう。
キーマン
キーマンはFC岐阜から加入した、昨季得点王の川西選手です。この補強にはチームの強化だけではなく、ライバルの弱体化という意味もあります。
この川西選手がFC岐阜の時と同じように活躍をし、チームに勝利をもたらせれるかが重要になってくるでしょう。今季も得点王となるような活躍があれば、チームも必然的に上位に来ると予想します。
J3優勝予想まとめ
いかがでしたか?今季はJ2からの降格チームが4チームもあるため、いつもより混戦が予想されます。また、昇格チームのいわきFCもフィジカルに特徴があるので、J3で躍進する可能性を秘めているでしょう。戦力の高いチームが順当に上位に来るのか、それともダークホースが現れるのか、今季はJ3にもぜひ注目してみてください。